認知症の症状の種類と脳の活性化を目指す様々なリハビリ療法

歳を取ると体力が低下したり、肌のハリが無くなってくるようになりますが、身体の中にも衰えが見られるようになります。

 

人にとって重要な器官の一つである脳も同様です。

 

脳の衰え方によっては、認知症を発症してしまうことがあります。

 

脳の細胞が死んでしまう、働きが鈍くなるなどによって、正常な脳の機能が発揮されないのが原因です。

 

主な症状として、記憶障害が有名です。

 

今まで普通に覚えられていたことを思い出せない、忘れてしまうといった症状が見られます。

 

脳が正常でまだ若い人でも忘れてしまうことはよくありますが、認知症は自宅の住所や電話番号、帰り道や先ほど食事をしたことを忘れてしまうなど、普通ではあり得ないような忘れ方をするのが特徴です。

 

酷くなると家族の名前や顔を思い出せなくなるほど、深刻な状態に進行してしまいます。

 

自分自身の置かれている状況がわからなくなる症状も存在し、これらはまとめて中核症状に分類されます。

 

もう一つ、BPSDとも呼ばれる行動・心理症状が存在します。

 

中核症状は忘れてしまうのが特徴ですが、BPSDはまるで別人のように性格が変わってしまうようになります。

 

いきなり暴力を振るうようになったり、うつ病のような無気力な状態になります。妄想や幻覚を見ることもあります。

 

2015年の厚生労働省の発表によれば、65歳以上の人のうち、約15%が認知症になっているという調査結果が出ています。

 

前段階とされる軽度の障害を持っている人についても400万人が存在するとされており、かなりの割合で発症していることがわかります。

 

2025年には軽度の障害の人を合わせて、65歳以上の高齢者のうち3人に1人が患者、もしくは予備軍になると予想されています。

 

認知症の患者に対しては薬による治療だけでなく、残された脳の細胞の働きを活性化し、症状の進行を遅らせるリハビリ療法が活用されています。

 

色々な方法が用意されており、患者が無理をしない程度のやりやすい方法から実践していきます。

 

特に身体を動かすこと、自分で考えること、心の満足感を得られることに重点をおいて取り組むのが良いとされており、褒めてあげたり、失敗を防いであげるなど、周囲のサポートも重要な役割を持ちます。

 

回想法は認知症の人が忘れやすい新しい記憶よりも、古い記憶を利用して会話を楽しむことにより、記憶力を改善したり、心の安定をもたらす効果が期待できます。

 

作業療法は洗濯物をたたんだり、後片付けをするなど、簡単な作業を任せることによって身体や脳の働きを活性化させるのが目的です。

 

上手くできなかったとしても、家族や周囲の人が褒めてあげるようにします。

 

音楽療法は音楽を聴きながら手を叩いたり、歌うなどします。

 

一般的にリラクゼーション効果があると評価される曲よりも、本人が好む曲を利用します。

 

簡単な楽器を叩く、鳴らすなどの方法も利用されます。

 

他にも美術療法やレクレーション、アニマルセラピーなどのリハビリが存在します。

 

 

認知症予防のプログラムと実践方法

 

 

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