突然始まる親の介護に介護保険を有効活用しよう

人は誰でも老いる事で身体機能や認知機能などが低下していきます。

 

これは避けられない現実ですが、特に自分の両親などが突然に要介護者になった場合の対処は誰もが手こずるものです。

 

加齢による介護の始まりだけでなく、突然の病気などによって身体の機能を奪われてしまった場合なども同様です。

 

高齢の親を持つ人は、いつでも介護は始まるものだと認識しておく必要があります。

 

実際に親の介護が始まった時に一番始めにするべき事は、介護保険の申請です。

 

今まで元気に過ごしていた人にとってはあまり気にしていなかったと思われますが、要介護となった場合に備えて国が支援をしてくれる制度です。

 

ただしこれは自動的に受けられるものではなく、要介護者やその家族によって申請を行わなければ何の機能も果たしません。

 

入院している場合などは院内の相談室でソーシャルワーカーなどに相談したり、地域の包括センターを訪れる事が必要です。

 

相談された側は直ぐに動いてくれますから、必要書類などを揃えて介護保険の申請を行います。

 

その後、申請を受けた役所側から要介護者の介護度を調査する調査員が病院や家を訪問し面談を行います。

 

この調査結果と主治医の意見書などで役所側が総合的に判断を下し介護認定のレベルが決定します。

 

要支援から要介護まで細かく分類され、そのレベルに合ったサービスを介護保険は行います。

 

突然に親の介護が始まってしまった場合は特にパニックにもなりやすいものですが、しっかりと冷静に行うべき申請を手続きすることは重要です。

 

これらの申請がスムーズに通り、介護保険の利用が可能になったら包括センターのスタッフやケアマネージャーなどと相談しながら、必要なサービスを利用して要介護者の生活を支えます。

 

この介護保険は認定のレベルによって受けられるサービスは変わりますが、家のバリアフリー対策などの改修や手すりの取り付け、そして多くの介護用品の購入やレンタルなどが可能となります。

 

またそんなに介護度が大きくなくても、身体機能の回復に役立つ通所リハビリなどに通う場合もカバーされます。

 

更に介護認定度が上がるにつれてデイサービスやショートステイに訪問介護を受ける事が可能となり、家で親の介護をする家族の助けとなってくれます。

 

実際に手続きの面倒さから申請をしない人もいるようですが、家族だけでの親の介護は簡単な事ではありません。

 

最初は良くても症状が進むにつれて介護度も上がるので、それだけ世話をする人には大きな負担になるのです。

 

手続きを面倒がらずに最初にきっちりと申請を行う事で、後の介護は少しでも楽になります。

 

病院や行政、包括センターやケアマネージャーなどに今後の親の介護の在り方を相談したり、介護に行き詰った時にも遠慮せずに助けを求める事は世話をする家族にとっての支えとなるのです。

 

誰もがより良い生活を送れるようにサポートしてくれる国の支援である介護保険は、介護を必要とする人だけでなく実際に親の介護を担う家族にとっても大きな支えとなる制度なのです。

 

 

公的介護保険の仕組みと役割

 

 

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