親の介護は老人ホームを利用する

日本では親の介護は子どもがするべきと考えている人が多いですが、実際は1人でするのは限界がありプロの力を借りなければなりません。

 

肉体的かつ精神的に疲れるもので、介護のために自宅に閉じこもっているとうつ病を発症することもあります。

 

食べ物が美味しくなくなったり気分の落ち込みやイライラがひどくなったりと、介護者の生活の質が大きく低下します。

 

責任感が強く何でも完璧にこなしたいと考える人ほど介護うつを発症しやすくなるため、被介護者である親のためにも自分が少しでも楽できる方法を探すことが大切です。

 

そこで候補に上がるのが老人ホームで、専門的な知識や技術に助けてもらいながら穏やかな生活を送ることができます。

 

民間や社会福祉法人が運営する有料老人ホームは、高齢化が進むにつれて数が増えています。

 

寝たきりなど丁寧な介護が必要な場合は介護付きを選ぶ必要があります。

 

65歳以上の要介護1以上を認定された人が対象で、他の入居者と共同生活を送りながら介護スタッフのサービスを受けます。

 

施設によっては24時間看護士が常駐して万が一の事態に備えています。

 

医療機関と上手く連携が取れていれば結核などの感染症を予防するためのケアがしっかりしているので、自宅で介護するより健康管理が徹底されます。

 

寝たきりだと入浴させるのが一苦労ですが、施設では設備を整えて寝たきりでも安心してお風呂に入れる工夫をしています。

 

日中はリハビリだけでなくレクリエーションを通して他の入居者とコミュニケーションをとれるため、親の孤独を和らげることも可能です。

 

認知症になると怒りっぽくなったり妄想が激しくなったりと、介護におけるストレスは大きくなります。

 

介護付き有料老人ホームは認知症を患う高齢者も受け入れているので、徘徊や排泄などの苦労から解放されます。

 

利用料金は月12万円~30万円で入居一時金を支払うこともあります。

 

まだ自立した生活はできるけれど将来介護が必要になった時にも安心なのが住居型です。

 

要介護度が軽度の人が利用することが多く、生活相談員と話しながら受けるサービスを決めます。

 

車椅子など高額な福祉用具のレンタルは、介護にかかる費用を大幅に削減できます。

 

介護が必要な人向けに設備を整えた施設もあり、そこでは通所介護や訪問介護などの在宅介護保険サービスがメインとなります。

 

健康な人でも医療ケアを受ければ、家族では見落としてしまう病気の兆候を素早く見つけ早期治療ができます。

 

入居者のニーズに応えていくうちに介護付き有料老人ホームの仕組みと似てきましたが、住居型は元気な人が多いのでレクリエーションが多い傾向にあります。

 

ボランティアがよく訪問してゲームなどで楽しませてくれたり日帰り旅行に参加したりします。

 

楽しい日々を送ってもらうことで生き生きとした親を見ることができ子どもも一安心です。

 

健康型もありますが、これは自立した老人が対象で介護が必要になると利用できなくなるので介護の疲れや不安を和らげることはできません。

 

充実したシニアライフを送る施設としては適切ですが、現代の日本のニーズとはかけ離れています。

 

親を老人ホームに入れるという決意に対して、世間は介護を放棄したと責め立てる風潮にあります。

 

しかし自由に体を動かせなくなったり認知症の人を介護するのはプロでも難しいことです。

 

子どもであるという理由で素人に任せるのは被介護者のデメリットになることもあります。

 

適切なケアを受けなければ症状は悪化し、親は子どもに対し申し訳なさで一杯になります。

 

親の自尊心を傷付けてまで子どもが背負う必要はなく、要介護度やライフスタイルに合ったサービスを利用することでお互いが気兼ねなく生きることができます。

 

親の介護で仕事を辞めてしまえば社会とどんどん疎遠になり孤独に襲われます。

 

そのストレスでうつになったり親に八つ当たりしても誰も幸せになりません。

 

日本には親の世話を1人で抱え込まなくて良い施設がたくさんあるので、周囲の無責任な意見は無視して利用していきましょう。

 

老人ホームは限られた予算の中で運営するので食事が質素と誤解されやすいですが、他と差別化するために充実したメニューにしているところが多いです。

 

お正月やクリスマス、お誕生日会などイベントごとに豪華なメニューが並び季節の移り変わりを楽しんでいます。

 

基本的に管理栄養士が栄養バランスを考えているため、自宅で料理を作り食べさせるよりも栄養素をたくさん摂取できます。

 

おやつは3食で補えない栄養素を摂取する時間であり、こまめな水分にもつながります。

 

補給咀嚼する力が弱くなった人はミキサーで食べやすく砕くのが一般的でしたが、最近は誤嚥を防ぐために舌で潰せるように柔らかくした食べ物にしています。

 

普段の食事は見学した時に食事の風景も確認できるので、美味しいご飯を介護スタッフが安全に食べさせてくれる様子を見れば食事への不安はなくなります。

 

親の介護に限界が来たら老人ホームを利用しよう

 

 

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