近年、介護施設での事件や問題が露見することが増えてきており、老人ホーム選びにも厳しい目が向けられるようになって来ています。
それでも悪質な老人ホームというものは存在しており、一見すると分からないことが多いため実際に入ってみないと良い施設なのかそうでないのか判別できないと言う人も多いです。
ですが、自分の家族を預けるならば、やはりよい介護をしてほしいと思うのは当然のことですし、自分が将来老人ホームに入る可能性などを考えると、今のうちに判別する目を養っておきたいと考える人も多いです。
では、どうすればいいのかというと、まずよい老人ホームにはどのような共通点があるのかというところを知っておく必要があります。
よい老人ホームに共通する6つのポイント
よい老人ホームの共通点は6つあるとされており、「雰囲気が明るい」「満足度が高い」「スタッフ・職員が生き生きしている」「理念が徹底されている」「食事が美味しい」「家族に対してオープンである」というものがあります。
この中でも一見して分かるのが雰囲気と職員の様子であり、例えば施設に入ってすぐ暗い雰囲気であったり静か過ぎるようなところと明るくてにぎやかな雰囲気であるところでは受ける印象が大きく違ってきます。
これは入居している高齢者や職員も同様であり、施設の雰囲気は特に高齢者の精神や身体に影響を与えるところが大きくなっているとされています。
そのため、入居している高齢者が笑顔であることが多いと言うことは、精神的にも身体的にも満たされている状態であるといえるため、結果的にその施設で行われていることや介護は良いものであると判断することができます。
そしてそのような環境を維持するためには、やはり食事と言うものは大切な要素です。
毎日口にするものだからこそ美味しいものを食べたいと言うのは高齢者でも当然の欲求ですし、ただ美味しいだけではなく季節や旬の食材を使った料理と言うものは見た目でも楽しめるようになっています。
このように味覚だけではなく視覚や聴覚など色々な五感で食事を楽しませようと言う配慮は、悪質な老人ホームでは見られない配慮となっているため、このような些細なところでも良い環境かどうかを判断することができるのです。
同様に職員の雰囲気に関しても重要なポイントとなっており、職員が精神的もしくは身体的に安定している状態で介護ができていると言うことは虐待などの問題を起こすリスクを押さえる事ができていると言うことになるので入居している高齢者にとっても安全な環境が維持されていると判断できます。
また、職員間の関係も良好であると判断することができるので、人間関係によるトラブルやそれによる介護への影響を懸念する必要がないということでよい環境であると言えます。
そのような職員を育成、もしくは確保することができる施設かどうかというところは、その会社の理念が徹底されているかどうかと言うところでチェックすることができるのですが、ただ単純に理念を掲示しているというだけではなく職員の行動や行事、介護内容にその理念が反映されているのかどうかをチェックすることが重要となっています。
そして、老人ホームの多くは入居している高齢者への面会として家族が訪れる機会があるのですが、その時に挨拶をするかどうかはもちろんとして現在の状態の報告があるかどうか、記録物に関して開示してくれるかどうかは意外と見極めるポイントとして重要視されています。
そして、この時に入居している高齢者に対しての何気ない日常的な会話や家族への些細な会話があるかどうかというところも、職員が家族に対してどのように向き合おうとしているのかを判別する要素としてチェックしておくことがお勧めされています。
これらの項目を全て満たすことは難しいにしてもある程度満たすことができれば、その環境は良いものだと判断することができます。