年をとるにつれ、心身の機能が衰えていくのは自然の流れです。
そのため、殆どの人は晩年になると、介護が必要になります。
世界有数の高齢化社会を迎えた我が国では、殊更深刻な問題です。
大切な親を守るために職を辞す、いわゆる介護離職も決して珍しくなくなりました。
そうなる前に、家族で抱えることよりも、専門施設に預けることを選ぶのも賢い選択といえます。
介護施設の選び方としては、いくつかのポイントを抑えておくことが大切です。
費用
まずなによりも、費用面をきちんと考慮しなければなりません。
まず、現在の資産と収入を把握しておきましょう。
年金の他に不動産による収入があれば、月額制の支払いも楽になります。
もしある程度の資産があり、処分することによりまとまったお金が手に入るなら一括前払いも有用です。
これならば、家族に金銭的な重荷を背負わせずに済みます。
当然ながら、サービスや設備の充実とコストは比例しますので、最初に予算を組んで検討したほうがスムーズです。
入居施設について
ある程度、入居したい施設の目星がついたのであれば、詳しいデータを収集していきましょう。
現在の入居率や予約状況は、人気のバロメーターであると同時に、入りやすさの指標ともなります。
また、入居や退去に関する事項も、介護施設の選び方における重要なポイントです。
つまらないことであっさり追い出されるようでは、前払金を奪われるだけの結果になりかねません。
もちろんスタッフの人数や能力も見逃せない要素です。
あまりにも少ない人数で経営しているようでは、満足なサービスは期待できないでしょう。
過労によるストレスで、入居者に危害を加えるようなケースも報告されています。
安心して老後を送りたいのであれば、スタッフの待遇を注視していくべきです。
医療的ケア
すでに病気を抱えているのであれば、医療系のケアが受けられるかどうかも確かめておきたい事項となります。
介護施設の選び方を左右するポイントを外すことなく、穏やかな毎日を過ごせるよう心を配りましょう。