認知症を患っている高齢者の数は年々増加しています。
現代の日本は医療技術が進歩したため、今まで完治することが困難だった病気でも適切な治療を受けることで完治するものも多くなりました。
一方、高齢者が多くなり介護を必要とする人も増えています。
介護する側の負担も大きく、介護保険などを活用しても介護にかかる費用負担も大きいのが現状です。
介護保険は要介護1から5という等級と要支援1、2という等級がある制度です。
要介護の等級、要支援の等級とも数字が大きいほうが、状態はよくないということになります。
要支援はほとんど介護の必要はなく、見守りや一部手助けする程度の生活が可能な状態です。
一方要介護1では日常生活は概ね一人でできるが、身の回りのことで介助が必要な部分がある場合となります。
要介護5ともなれば、ほぼ寝たきりの状態であることが多いでしょう。
等級が重くなるほど、支援が手厚くなりますが、実費負担も多いのが現状の制度です。
介護保険の等級によって、点数が決まっておりその中でデイサービスへの通所や介護用品のレンタルなどをまかないます。
しかし、全額を介護保険でまかなうわけではありませんので当然費用が多く発生します。
また、介護のために家族が仕事を続けることができないなどから、生活費に関わる不安が出てくるでしょう。
そのような問題が多くなったことから、認知症に特化した民間医療保険が登場しています。
以前までは認知症と診断された場合でも、入院などしていない場合には医療保険は適用にならないケースが多く、費用負担は軽減されませんでした。
しかし、認知症に特化した医療保険に加入していれば、保障を受けられますので、治療だけでなく生活費などに充当することなども可能です。
しかし、このような医療保険は手厚い保障がある分、月々の掛け金がやや大きくなる可能性もあります。
実際に加入したほうが将来の不安を減らすことはできますが、じっくり考えたほうが良いでしょう。
認知症は単なる物忘れではありません。
物忘れは誰しもにあることで、当然高齢になると頻度も多くなります。
朝ごはんに食べたものを忘れてしまったり、探し物を忘れてしまうなどは通常の物忘れです。
しかし認知症の物忘れは、その行動ごと忘れてしまうのが特徴です。
例えば、朝食を食べたことを忘れてしまう、探し物をしていたことを忘れてしまうなどです。
もし、家族にこのような物忘れが頻繁に起きているのであれば、発症している可能性があります。
時間の経過とともに徐々に進行するものですが、早期発見と適切な治療を行えば、症状を軽くしたり進行を遅らせることも可能です。
ただ、いつ発症するかはわかりません。
また、将来自分は発症するのかなどは全く予測することができません。
このような症状に特化した医療保険に入っておくことで、介護をする家族の負担も軽くなるのは確かなことです。
今後はさまざまな保険会社でこのような商品が増えてゆくでしょう。