食生活とライフスタイルで認知症を予防

認知症の最大の危険因子は加齢です。

 

若年性の症状もありますが、多くは加齢による脳機能の劣化が原因になります。

 

そこに遺伝子や食事、ライフスタイルなどが組み合わさって発症リスクを高めてしまいます。

 

加齢と遺伝はどうしようもできませんが、食事やライフスタイルを改善すれば予防することが可能です。

 

認知症のリスクが高くなるのは65歳を超えたあたりからですが、実際に認知力を左右するのは40歳代の食事やライフスタイルなので、早めに取り組んでおいたほうがいいでしょう。

 

脳の60%は脂肪でできているので、脳に良い脂肪を摂ると健康的な脳になります。

 

逆に脳に良くない脂肪は不健康な脳に導いてしまう可能性があります。

 

脂肪の中でも脳に大切なのがオメガ3脂肪酸です。

 

オメガ3脂肪酸の摂取量が少ないと、記憶力や注意力といった認知力が落ちて、認知症以外に鬱や不安などの精神的な病気も発症しやすくなります。

 

オメガ3脂肪酸には、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、αリノレン酸の3つがあります。

 

この中で特に脳に関係あるのがDHAです。

 

DHA以外のオメガ3脂肪酸のαリノレン酸は体の中で一部がDHAやEPAに変換されます。

 

EPAは脳内でDHAに変換されます。

 

DHAには神経細胞間のコミュニケーションをスムーズにする働きがあるので、DHAを含む食品を積極的に摂取することが予防につながります。

 

体の中で作ることができるDHAの量には限界があるので、食品から摂取することが大切です。

 

例えばマグロ・サケ・サバ・ブリなどの魚は、ブレインフードと呼ばれています。

 

脂にDHAをたくさん含んでいるからです。

 

理想的な食べ方としては、1食につき1切れ×週3回以上の摂取がオススメです。

 

また、野菜や果物、種子にはαリノレン酸が含まれているのでDHAの供給源になります。

 

アマニ油(フラックスシードオイル)は58%がαリノレン酸です。

 

魚嫌いな人は亜麻仁油を1日1回大さじ1杯程度摂取するように心がけるといいでしょう。

 

逆に、動物性食品に多い飽和脂肪酸やジャンクフードに含まれるトランス脂肪酸の摂取量が多いと不健康な脳になってしまう可能性があります。

 

飽和脂肪酸は常温で固まる硬い脂なので、飽和脂肪酸が多くなりすぎると神経細胞の細胞膜が硬くなって柔軟性が落ち、神経伝達物質の流れが悪くなって脳機能に悪影響が出ます。

 

適度な摂取量であれば細胞膜に硬度を与えてくれますが、摂りすぎは避けたほうがいいでしょう。

 

食べ物以外には、体を動かすことも認知症の予防につながります。

 

アスリートのような激しい運動をしなければいけないわけではなく、毎日少しでもいいから長く歩くように習慣づけておくといいです。

 

また、歩く以外に喋ることも様々な情報を整理しながら言葉にしていく作業なので、頭を使います。

 

喋ることで自然に脳を活性化させて使うことになるので、認知症予防に役立ちます。

 

 

認知症の特徴と記憶障害について

 

 

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