2025年に認知症患者は700万人を突破する可能性が高い

日頃からメディアでは少子高齢化によって内需が停滞するというテーマが取り上げられていますが、現実ではすでに高齢化によって様々な問題が起こっています。

 

高齢になることによって、体力や判断力が若者に比べて低下するのは当然です。

 

しかし能力が低下するだけでなく、加齢が原因で認知症を罹患することによって行動が鈍くなったり記憶障害が出ることがあります。

 

2015年には厚生労働省が、2025年には認知症患者は700万人を超えるという試算を発表しました。

 

さらに軽度の症状の人を含めると、1300万人近い患者になるため、3人に1人が罹患する可能性があるとしています。

 

 

高齢化が進んだことにより、日本では急速に介護サービスの充実を目指すようにしていますが、それでも介護施設やデイケアサービスが足りない地域が少なくありません。

 

また、介護サービスを利用せずに、家族で高齢者のお世話をしたいと考える人も少なくなく、65歳以上の人が親世代を介護する老老介護をしている世帯も増えています。

 

また、65歳以上の夫婦が二人で暮らしている世帯が、全世帯の4分の1を占めているので、老老介護をする可能性がある世帯も多いといえます。

 

ただ介護は肉体的にも精神的にも大変なことが多く、家族だけで全てをサポートをするのは難しいと言えます。

 

お風呂に入れたりトイレのお世話をするのも大変ですし、介護をしている人が65歳以上であれば、なおさらそれは大変な作業です。

 

また、認知症を患うことによって症状がひどくなると、罹患した患者は一人では日常生活をおくることが難しいので、介護をしている人に全ての負担がかかってきます。

 

認知症患者の中には、食欲や体力はあるものの、判断力や記憶力だけ低下しているという人もいます。

 

その場合は、徘徊という行動をとる可能性があり、家の中だけでなく外まで歩いて出ていってしまうことがあります。

 

ただ外を歩く場合でも判断能力は低下しているので、危険なものを危険だと判断することができません。

 

そのため線路に入っていったり、道路のまん中を歩く、さらに山の中に入ってしまうということが起きてしまいます。

 

線路や道路に入ると事故にあう可能性が高くなりますし、山の中に入ると冬であれば遭難してしまう恐れもあります。

 

そのため徘徊の症状が出ている認知症患者の場合は、24時間、ずっと目を離さないようにする必要があります。

 

しかし老老介護をしていたら体力にも限界がありますし、若い人が介護をしていても仕事や家事などで常に見張っているわけにはいきません。

 

介護をしている家族の負担を減らすためにも、介護施設やデイケアサービスの充実が求められています。

 

2025年はまだ先のように感じていますが、時間はあっという間に過ぎてしまいます。

 

認知症患者が700万人になって、道を歩くたびに徘徊している人に出くわすということがないように、今から対策を考えておく必要があります。

 

高齢化が急速に進んでいますし、誰もが罹患する可能性を持っていますから、他人事だと考えずにみんなで協力して対策を考えることが大事です。

 

コメントを残す