親の介護でUターンを考える時

実家を出て暮らしている場合、親の介護が必要になった時にUターンをして世話をしようと考えられるケースは良くあります。

 

しかしUターンをする際にはいくつかの問題が発生し得ます。

 

まず仕事を見つけることができるのかどうかです。

 

親の介護をするには収入が欠かせず、また自身の生活のためにも仕事は必要です。

 

しかしエリアによっては仕事を見つけることが困難な可能性も否めません。

 

介護のためとは言え、生活が破綻してしまうようでは先の見通しも良いものではなくなりますので、生活をやっていくことができるのか十分な下調べをする必要があると言えるでしょう。

 

Uターンによって生活が一変することについて考えておくことも必要です。

 

長年地元を離れて暮らしていると、そこでの生活が当たり前のようになっているものですが、しかし地元に戻ることになった場合、それまでの日々が様変わりします。

 

仕事はもちろんのこと、人間関係や生活環境、商業施設の有無に交通の便など、築いた暮らしと地元の暮らしとの相違が多ければ多いほどギャップも大きくなり、不便さを感じるなどして犠牲になっている気持ちが生まれてしまうこともあるかもしれません。

 

親の介護という大義名分の元に勤しめるのならまだしも、自身の生活を大事にする意志が強い場合に無理にUターンをするのは相応のリスクがあると言えます。

 

なお状況によってはUターンをするのではなく、親を呼び寄せるという選択肢もありますし、むしろその方が環境も整っていて良い場合もあります。

 

無論、親側の生活が変わるわけですので安易に呼び寄せを行うことは推奨されないものの、一考してみる価値はあると言えるでしょう。

 

自身の家族との考えが合わない場合があるという問題も挙げられます。

 

例えば夫の親の介護のためのUターンをする場合、そして妻や子供がいる場合ですと、必ずしも地元に戻ることに賛成をしてくれるわけではないケースもあります。

 

妻や子供たちにもそこでの生活があるはずですし、義理とは言え親には違いないものの、だからといって血族なわけでもありませんので否定的な態度を取られることもあるのです。

 

また、義理の親との相性問題もありますから、時にはあまり好きではないという理由で拒否されてしまうかもしれません。

 

独身ならまだしも家庭があると家族の意思も重要になりますので、家族会議を行い意見をまとめると共に、納得の上で地元に帰るようにしないと失敗してしまう恐れがあります。

 

もし地元へ行くのが難しい場合は遠距離介護をするという選択肢もあります。

 

距離にもよりますが地元にその都度帰って世話をすることもできますし、お互いの生活を両立させながら介護ができる可能性も残されています。

 

介護が必要な親から離れているのは不安を感じるものですが、そういった場合は民間の介護サービスを利用するなどして対処する方法も考えられます。

 

そうすることで自身の負担を小さくしつつ、親の面倒も見ることができますから、上手くサポートを取り入れることも考慮しならがら計画を立てた方が良いでしょう。

 

 

遠距離のまま親の介護を行なう場合

 

 

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