高齢化社会の現在、高齢の親の介護をしている人の数はとても多いものです。
医療の進歩により昔よりも人は長く生きられるようになりましたが、その反面要介護となる高齢者も増えてきているのも現実です。
それに伴い親の介護によって大きく生活が変化してしまう人も益々増えています。
特に働き盛りの人にとっては親の介護は切実な問題となり、親だけでなく自身の生活にも大きく影響を及ぼしてしまいます。
親の介護が始まると、必要な手続きや申請などによって病院や行政の関係者との関わりや、ケアマネージャーや地域包括のスタッフなどとの連携など数多くのすべき事が発生するため、今まで自身の仕事一辺倒で生活してきた人にとっては混乱してしまう事もあります。
慣れない介護のシステムや言葉の意味を理解する事から始める必要が出てくるので、それこそ悩みは尽きないでしょう。
介護生活に突入すると、今までとは全く異なる生活環境によって要介護者と介護人のそれぞれが色々な悩みを持つようになります。
要介護者にとっては突然に身体の機能が奪われて、思うように動かす事が出来ないジレンマや苦しさなど当事者にしか分からない悩みを抱えます。
また多くの面でお世話されるという事がプライドを粉々にしてしまう事もあります。
世話をする介護人にとっては常に介護を必要とする気苦労が一番大きいと言えます。
介護によって自分自身の生活が制限され、精神的にも肉体的にも追い込まれる心配があります。
また、介護によって発生する介護費用や、介護によって仕事を制限したり辞めてしまった人などにとっては生活費の心配もあります。
親の介護は悩みが尽きる事なく終わりも見えない為に、自分自身でうまく状況を把握して悩みを受け止めて行動する必要があります。
介護に息詰まる事でついケンカ越しになったり責めるような物言いをしてしまう時は、相手の苦しさを理解する気持ちを持つ事で優しく対応出来るようになりますし、相手のキツイ言葉もそのまま鵜呑みにせず上手にかわす技術を身に付けると自分も楽になります。
介護人自身の生活も大事にする為に、介護保険を使ってデイサービスやショートステイなどを利用し、自分のリラックス出来る時間を持つ事もとても大事な事です。
毎日休みなく狭い家の中で介護を続ける事は大きなストレスとなり、お互いにとっては良くありません。
少しだけでも息抜きの時間をとる為にも介護保険で可能なサービスは何でも活用しましょう。
お金の問題はとても大きくこれといった正解が無いのが正直なところですが、仕事を辞めた人は在宅でも可能な仕事や僅かな時間でも働ける仕事をしながら生活している人が多いです。
親が年金受給者であれば、そのお金も管理して節約しながらも多くの人は頑張っています。
余りにも困窮している場合は行政に相談してみるのも一つの案です。
このように介護には難しい悩みが多いのが現実問題ですが、一つずつ冷静に判断して上手に受け止めながら解決策を探して行動する事が大切な事と言えます。