自分を育ててくれた親を大事にすることは大切なことです。
自分が年をとるとともに、親はどんどん体力がなくなります。
認知を起こすこともありますし、足腰の衰えは避けることができません。
介護保険を申請することや、長年働いてきた親御さんならば、預貯金や、退職金、年金もあるはずです。
しかし、親御さんのお金がない場合には、子供が親の介護費用を負担しなくてはなりません。
ご自身に子供がいるような場合には、子供の養育費だけで、相当の金銭的負担をしなければなりません。
そんな中で親の生活費を負担することは至難の業だと理解すべきです。
親のためのお金を捻出することができないので、自分で面倒を見ると考える人もいますが、介護のために仕事の量を減らしたり、仕事を辞めてしまうようなケースもあります。
また、精神的に疲れ果ててしまい、自分自身がストレス状態に陥るという最悪のケースもあります。
老人介護のための国の施策はたくさんありますが、自ら教えてくれないのがお役所です。
ご自身で利用できる制度はしっかり利用するように調べることから始めるべきです。
親の介護のために自分を犠牲にすることなく、人に任せられることは任せるといった割り切った考え方も必要です。
たとえば、デイケアに通所してもらう、老人介護施設に入居してもらうことなどです。
看護師や介護士などの専門家がいる施設ならば、ご自身で親の介護をするよりも安全です。
そして、施設に入居するようになり、親の自宅が不要になった場合には、家を売却することも念頭に置いた方が良いです。
親の生活費は、親の財産から捻出するという割り切った考え方でよいのです。
ご両親が同時に介護状態になった場合の介護費の負担は計り知れないです。
余程の財力がない限り、ご自身の収入では賄えないのです。
また、介護認定を受け、認知などがある場合には、精神障害者手帳を交付してもらうとよろしいです。
医療費が原則無料になりますし、NHKの放送受信料が無料になりますし、タクシー代金やバスや電車などの公共交通機関の利用も減免されます。
親のために二世帯住宅をたてて、面倒を見るという人もいますが、それなりのお金が必要になります。
いくらバリアフリーの生活環境を整えていましても、親御さんの体力が衰えれば、バリアフリーでも自ら日常生活を送ることができず、結局はご自身で親の面倒を見なければならなくなりますし、そのための費用もかかるのです。
お金がないということは、介護に限らず苦痛なことです。
言い方は適切ではありませんが、残り少ない人生を送る親御さんよりも、自分の健康や子供の養育費などにお金をかける方が良いと判断すべきです。
施設に入居すれば、常にたくさんの仲間がいますので、親御さんも気分発散できますし、ご自身も安心して任せることができるのです。