親の介護と自分の生活のバランスを取る為に

高齢化社会がますます進んでいく日本において、親の介護問題に直面している人は少なくありません。

 

親の介護を家族だけで支えていくのは並大抵のことではないのです。

 

そもそも人一人の日常生活を支えることが必要な介護はとても大変な重労働です。

 

人間が行う一日の日常動作を思い描いてみると、朝起きて着替えてトイレに行って顔を洗う・・この動作だけでもたくさんの介護が必要です。

 

寝たきりの人の介護は定期的なおむつ交換やトイレ誘導、ベットからの寝起きや移動介助、入浴介助に食事介助など時間ごとに目まぐるしく介護する必要があります。

 

朝起こして何とか着替えとトイレを済ませて朝食を食べさせたらもうお昼近い時間になっていたということも珍しくありません。

 

夜は夜で寝ているから何もしなくていいわけではありません。

 

トイレに起きれば起こしてトイレまで連れて行ったり、排せつの失敗があればその処理も必要になります。

 

寝たきりであればおむつ交換や体位交換なども定期的に行う必要があります。

 

例えすべての時間を介護に使えるとしても、自分の生活がおろそかになったり、自分の睡眠時間を確保する事すらままならなくなるのです。

 

親の介護でもう一つ大きな問題になるのが感情的な問題です

親を大切に思っているからこそきちんと介護をしないといけないと自分を追い詰めてしまう人も少なくありません。

 

親も子供に対してであればわがままが言えます。

 

身体が不自由な生活を送るストレスもあり、介護に対して文句を言ったりする場合もあります。

 

子どもは子どもで親だからこそ、ついついきつい口調で介護にあたってしまう場合もあります。

 

親子の思い合っている気持ちや甘えや関係性が逆効果に働いてお互いにストレスを増幅している場合もあるのです。

 

また、終始一緒に居ることでお互いの関係性や依存性が強くなっていきます。

 

ストレスを抱えながらお互いに逃げ場のない環境に追い込まれていくと、悲劇を生む場合もあるのです。

 

介護が必要な親を見ている子供世代は働き盛りの世代がほとんどです。

 

仕事を抱えながら介護をしていたり、一家の主婦として自分の夫や子どもの生活を支えながら親の介護をしてる人も少なくありません。

 

自分の生活自体が忙しく、やらないといけないことも沢山ある中で、同居をしていても通いであっても親の介護を賄うことは簡単ではありません。

 

親の介護と自分の生活のバランスを取る為には第三者の力を借りることもとても大切なことになるのです。

 

平成12年4月に介護保険法は施行されました。

 

高齢化社会の問題に対して介護保険を導入する事でそのサービスを利用できるように法整備されたことは画期的でした。

 

介護保険料を支払う義務は発生しましたが、介護が必要な状態になった時には一部の利用料を負担する事で必要な介護サービスが受けられるようになったのです。

 

介護保険サービスで介護計画を組み立てる介護支援専門員は高齢者自身だけではなく、その高齢者を取り巻く家族関係のことも踏まえてサービスを組み立てます。

 

介護を支えている家族の生活が成り立たなければ、継続した介護は成立しないからです。

 

サービスを上手に利用する事が大切なのです。

 

 

親の介護で限界が来る前に試したいこと

 

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