今まで他人事だと思っていた親の介護が現実になると、焦ってしまうものです。
特に急に状態が悪くなって介護が必要になった場合は、心の準備もできていないでしょう。
知識0のまま介護を始めてしまうと、すぐに限界がきてしまいます。
介護者もそれを介護する家族も、どちらも辛いことになります。
特に認知症の介護は体が動いてもまともな行動ができないことも多く、家族の負担が大きくなってしまいます。
徘徊したり、家族に対して攻撃的になったり、今までの人格と全く変わってしまうことも少なくありません。
認知症で介護が必要になるとすぐに限界がきてしまうことも多いです。
こうなる前にしておきたいのが、介護に関する情報を集めることです。
厚生労働省や様々な専門機関、病院や家族会などのホームページでは、介護に関しての情報がたくさん連載されています。
一人で抱え込まないようにするには、家族会や家族教室に参加するという方法もあります。
認知症の家族会などもあり、同じ境遇の人たちからたくさんの事例と具体的な解決法を学ぶことができます。
孤独感や閉塞感を解消するのにも大いに役立ちます。
介護認定を受けていない場合は、まずは役所の高齢福祉窓口や地域包括支援センターに相談するのが大切です。
手に余って家族だけでは対応できない場合は、専門医やかかりつけ医、訪問看護師やケアマネジャーなどに相談するという手もあります。
特に家族会は同じ境遇の人たちが集まっているだけあって、気持ちが楽になりやすいです。
自分だけが大変なのではない、誰かにアドバイスをもらえる、心の拠り所がある、という気持ちになれるので楽になります。
これで全てが解決するわけではありませんが、介護に対する受け止め方が変わったり、上手な対処方法がわかるようになって介護が良い方向へ変わる可能性もあります。
また、認知症の場合は無理して治してあげようと意気込まないことも大切です。
確かに本人に対して愛情があるのはわかりますが、介護者があまりにも頑張りすぎるとイライラしてしまいます。
認知症に対しては怒ったり教えたりすることで症状が改善するわけではありません。むしろ逆効果になることもあります。
「こんなに頑張っているのにわかってくれない、よくならない」というストレスを抱えてしまうと、介護の負担はさらに重くなります。
最初はうまく受け入れなれないかもしれませんが、病気がさせていることという現実を認めて、ゆっくりその人自身を受け入れてあげられるようにしましょう。
全てまとめて親なんだと受け止めてあげることで、介護が楽になる場合もあります。
また、介護をする自分自身を大切にすることも必要です。
家族に任せられるのであれば任せて、自分一人の時間を持って、リラックスできるようにしましょう。
訪問看護や訪問介護、デイサービスなどを最大限活用して、他の人の力を借りて負担を減らす方法もあります。
頑張りすぎず適度に付き合っていくようにしましょう。