親の介護は長男がするべきなのか

親の介護は子供たちにとって欠かせない問題でもあります。

 

介護をすべて行ってくれる施設に親を預けるとなると金銭的な負担は多くなってしまいますし、全ての介護を家族で行うとそれぞれの負担が大きくなってしまいます。

 

また介護をする側の子供たちの状況や人数など様々な事情でもそれは変化してしまいます。

 

日本では昔から子供は生まれた順番を尊重する考えがあり、中でも長男は一番重要視される傾向がありました。

 

重要視されるがゆえに親から引き継がれるものは多く、財産や権限など喜ばしいものから親との同居や老後の面倒などを強制される家庭も多くありました。

 

それは現代でも考えが変わらない人も多く、親の中には自分たちの面倒は長男がするものといった考えを持っている方もいるのです。

 

こういった考えを持った人の問題は自分の両親だけでなく、兄弟姉妹の結婚した相手の親の場合も考えられます。

 

そのため姉や妹がいたとしても結婚した夫の両親の考えから、自分の親の介護はさせてもらえないといったケースもあるのです。

 

現代では長男が親の介護をすべて引き受けなければならないといった決まりはありません。

 

親の死後法的な遺言状などが無い場合は兄弟姉妹平等に遺産を相続する権利があります。

 

そのため長男が優遇されるものは何もないのです。

 

例え親がそういった意志を強く持っていたとしても、あくまでも介護をする側の意志や気持ちを尊重しなければなりません。

 

親の介護は親が亡くなる瞬間まで続くものなので、終わりまでの期間が決まっているものでもありません。

 

さらには生活の中で補助しなければならない度合いや介護で拘束される時間は、増えていくことが考えられます。

 

そのため誰か一人が負担を感じたり、長期間大変な思いをすることは避けなければなりません。

 

他にも考えられる問題として長男が結婚していた場合、その配偶者でもある嫁が介護を任されてしまうケースです。

 

嫁の立場からすると夫の親は事実上他人でもあります。

 

どんなに愛情を持っていたとしても、実の子供よりも精神的な負担は重くなってしまいます。

 

そのため夫や他の家族によるサポートがより必要であり、行政やその他の介護サービスなども活用することで精神的な負担を減らすことが大切になります。

 

本来であれば親の介護は子供全員で行うことが重要になります。

 

家族環境や兄弟の人数などはそれぞれ異なるため、様々なケースが考えられますが介護を行う人数はできるだけ多い方がいいのです。

 

それは介護をする人が肉体的にも精神的にも疲弊しないよう、少しでも残された家族が生活に負担を感じないようにするためです。

 

親の介護が原因で兄弟間の仲が悪くなったり、それぞれの家庭が壊れるような状況は避けなければなりません。

 

最初から誰かにすべてを押し付けるようなことはせず、子供たちで面倒をみることができない場合には介護サービスを上手に活用することも大切です。

 

家族間でできるだけ話し合いをするようにし、助け合う気持ちを持つことが必要なのです。

 

親の介護が押し付け合いになる原因と対策を考える

 

 

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