親の介護をするのはあたりまえ?

高齢者社会の昨今、各家庭で親の介護問題について直面することがあります。

 

これは介護が必要な親がいる以上、避けては通れない問題であり多くの家庭で悩みになっていることもあります。

 

子供が成人するまでは親が面倒を見るのがあたりまえで義務でもありますが、では親の介護についてはどうなのでしょう。

 

民法には直系血族は互いに扶養する義務があるというように定められていますので、親の介護についても放棄することはできないと言えます。

 

ただ、だからといって介護を強制するというものでもありません。

 

基本的には自分の経済状態を確立して安定して暮らしていくことが第一であり、その上でできる限りの介護をしていくようにするというのが一般的な考えです。

 

また、どの程度の介護が必要になるのかというのはケースによって違ってきます。

 

介護レベルも段階に分けることができ、比較的軽度の場合ですと介護を強制するには至らないと言える面もあります。

 

では仮に介護をする必要がある場合には誰が面倒を見るのかということですが、一般的には長男が主導で行うケースが多いです。

 

しかしながら長男がやらなければいけないという法律があるわけでもありません。

 

子供全員に対して介護をしなければならない義務がありますので、長男だけに押し付けるということはできないのです。

 

そのため基本的には兄弟姉妹が協力し合いながら行うことが求められると言えるでしょう。

 

現に子供同士で分担をし、それぞれができる範囲の介護を行っているケースも多く、それが最も健全な姿とも言えるでしょう。

 

ただ、時には介護放棄や揉めてしまうこともあります。

 

その場合は家庭裁判所を通じて調停なり審判なりを求めることもできますので、他の子供の協力が得られない場合には実行について検討の余地があると言えます。

 

親の介護について子供は責任を負い面倒を見る必要がありますが、しかしながら介護にはお金もかかりますので現実的に難しいケースがあるのも事実です。

 

実際、介護のために仕事を辞めるなどして経済的に困窮するケースもあり、介護どころか生活もままならない状況に陥ることもあります。

 

もしそのような状況にある場合、介護をする側の生活を優先することも大事ではあるのですが、放棄をすると保護者責任遺棄罪によって罰せられてしまうこともあるのです。

 

つまり自身の生活を確保することを優先することは大事な一方、放棄をしたらしたで問題になってしまいます。

 

そのような状況に陥ってしまうと人生にも悲観的になってしまうものですが、ただそういった場合には介護保険を使った民間サービスの活用をはじめ、行政支援や生活保護などを利用することで厳しい状況を緩和できる可能性があります。

 

国も介護をする側だけに責任を押し付けるのではなく、きちんと救済措置も設けていますので、厳しい状況になる前に相談をして対策をすることが求められると言えるでしょう。

 

それすらもしないでいると、介護放棄となり問題になりますから、一人で悩まずに相談をすることが最も大事です。

 

親の介護は長男がするべきなのか

 

 

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