親の介護が大変である理由

介護ヘルパーを仕事としている人であっても、親の介護が大変であると感じる人は少なくありません。

 

これは介護ヘルパーの仕事が生業であり、いくらでも割り切って仕事をすることができていてもです。

 

親の介護の場合、何でもかんでも割り切るということができません。

 

複雑な心境になりながら介護をしていくことになるため、介護ヘルパーであってもそれは同じです。

 

介護ヘルパーがそうである以上、一般的な人達はさらに複雑な心境になることは明らかであり、親の介護の大変さをそうした部分で実感していくことになります。

 

一番大変なのは、親の豹変ぶりです。

 

特に認知症の場合、その豹変ぶりに驚くことになります。

 

信じられないような行動、言動に心の中が掻き回される衝動に駆られ、追い詰められていきます。

 

さっきまで食事をしていたにもかかわらず、食事はまだかと言ってくるのは初歩中の初歩であり、場合によっては、被害妄想というものが親に生まれ、介護をする子供などに向かって殺そうとしている、殺せるものなら殺してみろなどの、普段では考えられないことを平気で言うようになります。

 

こうしたことが続くと親に対し、腹立たしい気持ちになるのは明らかであり、場合によっては手を上げることにもつながり、それが虐待につながっていきます。

 

そうならないためにも自制的な行動を心がけることが求められます。

 

もしも自分ならどうなのかというように置き換えるのも大切です。

 

自分ならどのように接してほしいのかを考えると対応の変化が見られるようになります。

 

認知症になると、もはやそれまでの父親、母親という扱いではなく、別の人格であると考えた方が身のためです。

 

いつまでも、子供の時からお世話になっている両親という感覚でいるとそれらの行為に対して我慢が出来なくなり、怒ってしまいます。

 

そして、気にしないことも大事です。

 

認知症になると、あることないことを言われ、罵詈雑言を浴びせられることも日常茶飯事です。

 

もし、それらにいちいち傷ついていると体がいくつあっても足りません。

 

罵詈雑言を好きで浴びせたいわけではないと思えるようになり、受け流すことを覚えれば、親の介護が大変であることに変わりはないものの、少なくともその感じ方に変化が訪れることは間違いありません。

 

自分が介護をされる身になってしてほしいことを親にするというのが一番の理想です。

 

裏を返せば、自分が介護をされることになったら正義を主張して罵詈雑言を浴びせられたら何らかの手段で対抗されるようになるのを許容できるかどうかということにもつながります。

 

自分が嫌なことを人にしてはいけないと親に教えられてきた場合、それを実行する場でもあります。

 

自分が介護をされる場面で嫌だろうなと思うことは親にはしない、そのためにできることは何か、相談すべき相手はいるのかどうか、そのあたりのことを考えて、悩みを抱えないようにすることが大切になっていきます。

 

 

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