親の介護はどなたでも辛いものです

親の介護はどなたにとっても辛いものです。

 

どんなに仲の良い親子であっても、実際に介護をするとなるとどうしていいいかわからないことが沢山でてきますし、付け焼刃で介護の勉強をしたとしてもプロの方には敵いません。

 

いままで元気だった親なのに、人が変わってしまったかのようにふさぎ込んだり、乱暴になったりするケースも少なくないので、どうして、なんでと親の介護をするうちにご自分を責めてしまったり、そのせいでうつ病になってしまったりすることもあります。

 

食事の介護や洋服の着脱だけならできないこともありませんが、お風呂やトイレなどの介護になってくると特に女性には体力的にも非常に重労働になりますし、何よりも精神的に育ててくれた人の下のお世話などは辛いものがあります。

 

人は1日に何度かトイレに行きますし、成人用おむつをしていてもやはり取り替えてあげなくてはなりません。

 

そうなると、今までの様に仕事を続けることは困難になりますし、家庭がある方ならそちらを犠牲にする生活になってしまいます。

 

単に体が動かなくなっての介護だけでも非常に大変で辛いものですが、認知症による介護が加わってくると精神的ダメージがさらに大きく非常に辛いものになります。

 

自分の事を忘れてしまわれたというショッキングな事を皮切りに、ご飯を食べてない、財布を取られた、知らない人がいる、等の被害妄想に加え、何か一つに異常に固執してしまう、徘徊してしまってたびたび行方不明になるなど、ご家族にとっては今までの日常生活が一変してしまいます。

 

どんなに大変でも大切な親の介護ですので、はじめのうちは優しくできていても、何度も同じことを繰り返しますし、覚えてもくれませんのでこちらが参ってしまいます。

 

身内だからこそ、怒りや悲しみを覚えてしまうのです。

 

親の介護を他人に任せるなんて、なんて無責任な、非情なと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、優しくできず、怒りをぶつけてしまったり、それを繰り返すたびに自己嫌悪になってしまう生活になるなら、思い切ってプロの介護士さんにお任せしてしまうのは決して悪い事でも非情なことでもありません。

 

体が不自由で軽度なものなら、週に何度かヘルパーさんがお風呂へ入れに来てくれるサービスもありますし、デイサービスで外へ連れ出してくれることもできます。

 

もっと重度になった場合は施設への入居も視野に入れてみましょう。

 

どうしても罪悪感を感じてしまうのであれば、鬼の形相で親を叱るご自分と、優しくにこやかに接することが出来る風景を比べてみましょう。

 

親の介護の辛さを親にぶつけてしまっては、どちらにも精神衛生上よくありません。

 

安心してお任せできる施設へ入ってもらって、週末や時間のある時にお見舞いに行き、穏やかで平和な時間をすごせるのであれば、そちらを選ぶことをお薦めします。

 

認知症になって子どもであることを忘れてしまっても、穏やかな生活の中で新たに覚えてくれる可能性もあるのです。

 

よく来てくれる優しい人という新しい人間として覚えてもらえるのであれば、そちらの方が何倍も良い介護生活であると言えます。

 

 

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