突然訪れた親の介護

私は43歳の主婦です。

 

私には小学生の子供が二人いますが、妊娠した当時は仕事もしていたので、日中は子供を私の両親にみてもらい安心して仕事を続けることができました。

 

その後も夏休みなどの長期の休みの時は、連続でお泊まりをするなど何かと両親に子供をみてもらうことが多く、私もかなり助かっていました。

 

そんなある日、突然母から電話があり、父が倒れて救急車で運ばれたと言われました。

 

それまで病気一つせず、元気に趣味の家庭菜園などをしていた父だったので一瞬なにを言っているのか理解できませんでしたが、救急車で運ばれ意識不明だという説明を聞き、あわてて病院へと駆けつけました。

 

その日は日曜日ということもあり、父が運ばれたのは地域の救急医療センターで、医師の話では左の脳梗塞ということでした。CTの画像を見ると素人でもわかるほど血管が詰まり本来あるはずの血管が映っていませんでした。

 

倒れてから病院へ運ばれるまでの時間が短かったため、t-PAという血栓溶解療法で詰まりが解消できるかもしれないと説明されましたが、結局父の血栓は大きすぎたようでt-PAは効果がなく翌日も詰まりは解消されませんでした。

 

おまけに少量の出血も起こってしまったため数日は急変する危険性もあると言われ、どうしてよいかわからず不安な日々を過ごしたのを覚えています。

 

幸い出血も少量で治まりこれ以上悪化する可能性も低いということで、ICUをでて急性期の病棟へと移ることができました。

 

父の脳梗塞は左側に起こったので、右半身が麻痺し言語障害も起こっています。

 

入院してから1ヶ月ほどは、口からしっかりと栄養をとることができなかったため、鼻からチューブを通していましたが、徐々に流動食も食べれるようになりチューブもとれ徐々に回復していきましたが、右半身の麻痺や言語障害は残ったままなので動かない自分の体にいらだつそぶりもみせはじめました。

 

本来なら早めにリハビリを行う必要がありましたが、希望していたリハビリセンターの空きがなかなかでず、結局2ヶ月近く急性期の病棟にいることになりました。

 

脳梗塞発症から2ヶ月ほどで回復期のリハビリテーションを行うことになりましたが、それまでいた急性期の病棟ではベッドの上で首を左右に動かしたり、マッサージをする程度の動きしかしていなかったので、急に1日に2~3時間ほどの理学療法士や作業療法士、言語聴覚士によるリハビリに父も驚き、最初はハードで疲れ切っていましたが、徐々にそのペースにも慣れてきたようでみるみるうちに回復していくのを実感することができました。

 

何よりも驚いたのは、それまでは車いすに移動するのは1日に数分程度だったのに対し、少しの時間でも車いすに移動してベッドに寝ている時間を短くしたり、食事もデイルームに行ってみんなで一緒に食べるということでした。

 

着ているものもパジャマや病院の寝間着ではなく普段着なので、病院という雰囲気もなく周りに同じような境遇の人が多くいるのを見て、父も頑張ろうと思ったようで、つらいリハビリも毎日続け自分で車いすを操れるようになっていきました。

 

ただ自分でできることが増えていっても、まだ右半身の麻痺は残っているので、自分で車いすに乗り移ることはできません。それでも自分でできると思いベッドから起きあがって自分でしようとするのであわてて制止しないといけないので、目を離せなくなることも増えてきました。

 

父は何で止めるのかと機嫌が悪くなり、介護をしている私や母にあたるようになり、徐々に介護のつらさを実感するようになりました。

 

今はまだ回復期なので多少は改善していくと思いますが、右半身の麻痺や言語障害は残ると思うのでどこまで私たちが介護できるのか、不安でいっぱいです。

 

 

医学的なリハビリサービスを優先するなら老健

 

 

コメントを残す