高齢者の転倒の予防と対策について

高齢者の生活では様々に気をつける必要のあることがたくさんありますが、特に気をつけたいのが高齢者の転倒です。

 

高齢者は筋力の低下や歩行障害、視力の衰えなどによって体のバランスが取りにくくなっています。

 

また、病気や服薬のリスクにより転倒するリスクが高くなります。

 

若い頃は何の問題もなかった場所でも転倒してしまうこともあります。

 

高齢者の転倒は、骨折や寝たきりにつながってしまう事故になってしまうこともあるため、その危険性を前もって理解して予防や対策をしておくことが大切です。

 

高齢者の転倒は、要介護の大きな要因になってしまいます。

 

自宅内で転倒することも多く、店頭によって動けない状態が長く続くと歩行機能が衰えてしまい介護になる可能性が高くなります。

 

若い頃であれば少しの怪我や痛みは安静にして寝ていればほとんどの場合が治ります。

 

しかし高齢者は免疫力や治癒力が衰えていることから、過度に安静にしていると筋力や身体機能の衰えを招くことになり、症状を悪化させてしまいます。

 

特に転倒では大腿骨を骨折してしまうケースもあり、足の骨を折ると歩けるようになるまで時間がかかります。

 

時間がかかるということはその分筋力が衰えるということでもあり、そのまま寝たきりになることも珍しくないのです。

 

また、怪我や骨折などを引き起こさなくても、転倒したという事実が自信を失うことにつながったり、動くことに対して恐怖心が出てきてしまうことで、体を動かさなくなって筋力が衰えるということも考えられます。

 

このため、転倒は高齢者の生活に大きく影響することから予防や対策を十分に行うことが求められます。

 

予防と対策を行う前に、重要なのが転倒の起こりやすい場所を確認しておきます。

 

転倒は屋外ばかりではなく、むしろ自宅で多く発生しています。

 

自宅で転ぶことが多いのがまず庭です。次に「居間・茶の間・リビング」「玄関・ホール・ポーチ」「階段」「寝室」と続きます。

 

庭を除くと室内での転倒が多く、安心できる家の中にもたくさんの危険があるのです。

 

身体機能が低下してすり足になってしまう高齢者の歩き方は、カーペットや敷居などのちょっとした段差でも足を取られて転んでしまいます。

 

そのためカーペット敷居のある居間などは特に注意が必要となります。場合によっては、段差のない廊下やフローリングで足を滑らせてしまうというケースもあります。

 

足を踏み外しやすい階段や玄関、バスルームなどでは重傷を負ってしまうこともことあるため注意が必要です。

 

具体的な予防と対策としては、身体的なものが原因となる内的要因と、環境からくる外的要因に分けられます。

 

内的要因は病気や疾患、筋力低下、身体機能の低下などが挙げられます。他にも薬の副作用によって足元がふらつく、眠気が起こるなども原因となります。

 

そのため高齢者自身の筋力やバランス感覚を鍛えておくことも予防につながります。

 

普段からウォーキングや散歩、ストレッチなどで筋力を鍛えたり柔軟性をと高めておくことなどが予防になります。

 

ただし、無理に運動や体操を行ってしまうと、それも転倒や骨折につながることもあるため無理のない簡単なトレーニングを行うことをおすすめします。

 

また、靴や靴下を工夫するのも効果的です。靴はつま先が自然に反り上がる構造のものにするとつまずきにくく歩き出しやすくなります。

 

靴は履いたり脱いだりしやすいように、マジックテープやファスナー付きのものにするのも効果的です。

 

靴下も滑り止めが付いているタイプなら足を滑らせる可能性も低くなります。

 

外的要因としては、室内のわずかな段差、滑りやすいフローリングや階段、浴室、玄関などが挙げられます。

 

対策としては、ベッドや椅子の高さが適切か、滑りやすい場所に手すりが設置されているかなど生活環境が高齢者の身体状況にあっているかなどを確認します。

 

安定した歩行や動作ができるように介護用品を活用したり、介護リフォームすることによって予防することが可能です。

 

滑りやすい廊下や浴槽には手すりを設置する、床の段差をなくしたりするだけでも高齢者のバランスを落ち着かせることができるようになります。

 

介護保険では、介護リフォームするときの補助金を出してくれる対象になっています。

 

介護リフォームを検討する場合には自治体の窓口で相談することがオススメです。

 

高齢者の転倒は、行ったことない場所ではなくいつも生活している自宅で多く発生します。

 

特に認知症を発症している高齢者は転倒しやすく、転んだ時にとっさに手をついて体をかばうことができないこともあります。

 

そうすると寝たきりになってしまうリスクが高くなります。

 

そのため転倒を予防するためには、高齢者本人が転倒しないように足元に気をつける他、トレーニングをしてバランス感覚や柔軟性、筋力低下を防ぐことが大切です。

 

それに加えて手すりを付けることや段差をなくすなど生活環境を整えることで、転倒を防ぐことにつながります。

 

 

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